農薬の安全性

農薬の安全性

安全性の指標って何?

許容一日摂取量(ADI:Acceptable Daily Intake)と急性参照用量(ARfD:Acute Reference Dose)が安全性の指標になります。
ADIとは、農薬などの化学物質について、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとしても、健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量のことです。1日当たり体重1kg当たりの物質量(mg/kg 体重/日)で表されます。
ARfDとは、農薬などの化学物質を摂取した場合の急性影響を考慮するための指標です。
人の24時間またはそれより短期間の経口摂取により健康への
悪影響を示さないと推定される体重1kg当たりの摂取量(mg/kg 体重)で表されます。

ADI 及び ARfD を決めるまでの流れ

無毒性量
(NOAEL)
無毒性量(NOAEL:Non Observed Adverse Effect Level)とは、毒性試験を行ったとき、有害な影響が観察されなかった最大の投与量のことです。同じ農薬でさまざまな動物試験で得られた個々の無毒性量の中で最も小さい値をその農薬の無毒性量とし、1日当たり体重1㎏当たりの物質量(mg/kg 体重/日)で表されます。
一日摂取許容量(ADI)を求めるまで

リスク評価の方法

動物を用いた毒性試験
●長期毒性試験
(ADI算出用)
●短期毒性試験
(ARfD算出用)
無毒性量を決める
動物を用いた毒性試験結果から無毒性量を決めます
ADI及びARfDを決める
無毒性量に安全係数(通常1/100)を乗じて、ADI及びARfDを求めます。
リスク管理
食品等を経由した農薬の摂取量がADIやARfDを超えないように使用基準や残留基準を決めます。

注:安全係数とは、動物での試験結果から人における影響を推定するための係数
(種差:1/10に個体差1/10を乗じた1/100が通常の安全係数)

TOP