國武先生のコシヒカリ物語

~コシヒカリが世に出るまでから
今日的問題まで~

第3話 変化させてきたコシヒカリの稲姿

コシヒカリは、草丈・稈長は長く、茎数穂数は中くらい、穂長は中くらいである。葉色は淡い方で、成熟期近くなると鮮麗な黄緑色になる。コシヒカリの泣きどころは草丈・稈長が長くて倒伏しやすいことである。草丈・稈長を短めに変身させたいというのが、普及をはじめて以来の悲願であった。

図:コシヒカリの稈長の推移
(注)主に、新潟県農業試験場長岡本場水田における試験例
  1. 奨励品種に採用するまでの3カ年の試験では稈長は95cm前後で106cmの年もあった。
  2. 採用後の品種試験・栽培試験では100~101cm±5~6cmで変化が大きかった。
  3. '78年~'82年の機械化早植え・生育制御の栽培試験で、90±6cmまで短くでき、倒伏も手植え時代の80~90°から45°前後に軽くなった。(この頃の倒伏軽減剤入り穂肥試験では89cmまで短くできた)
  4. 県栽培指針では、'82年から90cm、その後現在は88cm目標になっている。
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