使用上の注意
効果・薬害等の注意
● 使用量に合わせ薬液を調整し、使い切る。
● 石灰硫黄合剤、ボルドー液等アルカリ性薬剤との混用はさける。
● 幼苗期に使用すると、展開葉に黄化などの薬害を生ずることがあるので、この時期は所定範囲内の低濃度で散布する。
● うめ、さくら、ばらなどには、薬害を生ずるおそれがあるのでかからないように注意して散布する。
● 本剤をてんさいに対して希釈倍数 400 倍で散布する場合は、少量散布に適合したノズルを装着した乗用型の地上液剤散布装置を使用する。
● 自動車、壁などの塗装面、大理石、御影石に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないよう注意する。
● 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、とくに初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用上の注意
● 蚕に長期間毒性があるので、散布された薬剤が飛散し、付近の桑に付着するおそれのある場所では使用しない。
● ミツバチに対して影響があるので、以下のことに注意する。
○ ミツバチの巣箱及びその周辺にかからないようにする。
○ 関係機関(都道府県の農薬指導部局や地域の農業団体等)に対して、周辺で養蜂が行われているかを確認し、養蜂が行われている場合は、関係機関へ農薬使用に係る情報を提供し、ミツバチの危害防止に努める。
● 医薬用外劇物。取扱いには十分注意する。
誤って飲み込んだ場合には吐かせないで、直ちに医師の手当を受けさせる。
本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当を受ける。
● ジメトエートの解毒剤としては、動物実験で硫酸アトロピン製剤及びPAM製剤が有効であると報告されている。
フェンバレレートによる中毒に対しては、動物実験でメトカルバモール製剤の投与が有効であると報告されている。
● 原液は眼に対して強い刺激性があるので、散布液調製時には保護眼鏡を着用して薬剤が眼に入らないよう注意する。
眼に入った場合には直ちに十分に水洗し、眼科医の手当を受ける。
● 皮ふに付着しないよう注意する。
付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とす。(刺激性)
● 本剤はのど、鼻、皮ふなどを刺激する場合、また、かゆみを生じる場合があるので注意する。
● 散布の際は防護マスク、手袋、不浸透性防除衣などを着用するとともに保護クリームを使用する。
作業後は直ちに身体を洗い流し、うがいをするとともに衣服を交換する。
● 作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯する。
● かぶれやすい体質の人は作業に従事しないようにし、施用した作物等との接触をさける。
● 夏期高温時の使用をさける。
● 水産動植物(魚類)に強い影響を及ぼすおそれがあるので、河川、湖沼及び海域等に飛散、流入しないよう注意して使用する。養殖池周辺での使用はさける。
● 水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用する。
● 使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきる。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さない。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理する。
● 危険物第4類第2石油類に属するので火気には十分注意する。
● 火気をさけ、直射日光が当たらない低温で鍵のかかる場所に密栓して保管する。
火災時の措置
●非危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し水・消火剤等で消火に努める。
●乳剤等危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し乾燥砂・消火剤等で消火に努める。
漏出時の措置
●粉剤・粒剤・水和剤等固体・粉体の場合:漏出時は保護具を着用し掃き取り回収する。
●乳剤・液剤等液体の場合:漏出時は保護具を着用し布・砂等に吸収させ回収する。
輸送上の注意
●移送取扱いは、ていねいに行う。
廃棄上の注意
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
廃棄に関する注意
【A.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【B.希釈せずに使用するフロアブル剤で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水は圃場等で使用する。
【C.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【D.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
【E.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【F.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【G.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。