GO!ピレスロイド宣言 証言レポート
和歌山県海南市 JAながみね 
(2019年8月20日 当時)

和歌山県海南市 JAながみね しもつ営農生活センター 調査役 井上 一さん

ケムシは食害スピードが速い。
だから、速効性があると
安心なんです。

土壁の蔵がコクを生む
「蔵出ししもつみかん」

蔵の中には貯蔵箱と呼ばれるみかん棚が並ぶ
蔵の中には貯蔵箱と呼ばれるみかん棚が並ぶ

「本年、蔵出ししもつみかんへの取り組みが“日本農業遺産”として認定されたんです。この場所は、下津地域が一望できる場所なんですよ」と話すのは、JAながみねの井上さんです。私たち取材チームが井上さんの案内でやってきたのは、眼下にみかんの段々畑や下津町の街並みが広がる山の中腹。あちこちに土壁でできたみかん蔵があり、“日本のみかん発祥の地”の呼び名にふさわしい歴史を感じさせるロケーションです。

同JA管内の『蔵出ししもつみかん』は、12月に収穫したみかんを土壁の蔵で2~3ヵ月貯蔵してコクのあるみかんに仕上げて出荷するもの。栽培はもちろん、蔵での貯蔵時にも手間暇をかけたみかんだそうです。

「室内の湿度を85%程度に保つために、乾燥している時は蔵の地面に水を打ったり、朝の冷たい空気を入れて温度調整や入れ替えをしたり、こまめな温度・湿度管理が必要です。こうして最適な環境でみかんを寝かせることで、糖度と酸度のバランスがとれたコクのあるみかんに仕上げます」。

そんな高品質な蔵出しみかんには、貯蔵中の浮皮防止や病害虫防除などが欠かせないのだと言います。

訪花昆虫、ケムシ類など幅広い害虫に効果

取材時、土壁のみかん蔵横の園地では、温州みかんがゴルフボール大に生育取材時、土壁のみかん蔵横の園地では、温州みかんがゴルフボール大に生育
取材時、土壁のみかん蔵横の園地では、
温州みかんがゴルフボール大に生育

JAながみねのかんきつ防除暦には以前よりロディー乳剤が採用されており、5月中旬の散布を指導されていらっしゃいます。コアオハナムグリやケシキスイ類といった訪花昆虫やアブラムシ類、チャノキイロアザミウマなどを同時防除できることが大きなポイントなのだとか。

「加害されると品質が大きく低下する訪花昆虫やチャノキイロアザミウマなど、幅広い害虫を抑えてくれるし、コストパフォーマンスが高いというのも使いやすい理由の一つだと思います」。
「また、2~3年前からクワゴマダラヒトリの幼虫であるケムシの発生が増えてきました。主にかんきつの新芽を食害するので、防除が重要になります」と指摘する井上さん。そんなケムシ類などの防除にも貢献しているのがロディー乳剤です。
クワゴマダラヒトリは食害のスピードが速い。だから、速効性のあるロディー乳剤は防除に最適なんです。効果が目に見えるので安心なんですね。今年はケムシ類が多発生したので、4月にもロディー乳剤を散布するように指導しました」。

今後は、日本農業遺産認定のPRも活用して『蔵出ししもつみかん』の拡販と品質向上に努めていきたい、と井上さん。ますますのブランド価値向上や観光客の集客効果に、期待は高まるばかりです。

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