GO!ピレスロイド宣言 証言レポート
青森県弘前市 JAつがる弘前 
(2018年10月17日 当時)

青森県弘前市 JAつがる弘前 りんご部 對馬(つしま)貴宏さん/指導部 盛 孝之さん

モモシンクイガへの
残効は20日以上。
収穫前日まで使えるのも
便利です。

塾度調査で品質にこだわる

ふじの熟度調査。ヨウ素でんぷん反応で、でんぷん含有度をチェック
ふじの熟度調査。ヨウ素でんぷん反応で、
でんぷん含有度をチェック

今回訪問したのは、全国屈指のりんご生産量を誇るJAつがる弘前。その大量ロット対応力とりんごの品質にこだわる同JAでは、収穫が近づくと『熟度調査』を行い、その結果によって適切な収穫日を生産者の皆さんに指導していらっしゃいます。

「管内6地区の圃場からサンプリングして、収穫20日前ぐらいから最低でも2回は熟度調査を行います。糖度、酸度、硬度、でんぷん質含有度などをチェックして、収穫・入庫日を決めています」と話すのはりんご部の對馬さんと指導部の盛さん。品質へのこだわりには並々ならぬ熱意が感じられます。

『葉とらずりんご』への取り組みもそんな姿勢の表れのひとつ。光合成の役目を果たす葉を収穫まで残すことで、糖度や品質を高めたりんごです。

「摘葉の作業は省力できますが、適切な摘果による着果量の調整など、管理作業は手を抜くことができません」とそのご苦労をお話しくださいました。そんな同JAのりんごの品質向上に不可欠な病害虫防除では、以前よりイカズチWDGが防除暦に採用されています。

課題はモモシンクイガの徹底防除

近くの圃場ではあと2週間でサンふじが収穫を迎えようとしていた
近くの圃場ではあと2週間でサンふじが
収穫を迎えようとしていた

主力のふじでは、4月上旬の発芽期から防除がスタート。7月上旬までは10日間隔で防除、7月上旬以降収穫までは13~15日間隔で防除が行われているのだとか。国内市場はもちろん、台湾への輸出ではモモシンクイガ防除の徹底が最大の課題となるので、シンクイムシ対策の殺虫剤が6月から8月下旬まで毎回散布されているそうです。そんななか、イカズチWDGは最終防除にほど近い8月中旬の散布が指導されているのだとか。

モモシンクイガの食入防止効果が高いイカズチWDGを8月中旬に散布しておけば、残効が20~25日ほどあるので、8月下旬に行う殺虫剤の止め散布を省略できるケースが多いんです」と盛さんは言います。また、その防除効果の高さ以外にも、防除暦採用の理由がありました。盛さんはこう続けます。

「イカズチWDGを散布する8月中旬ごろは、ちょうど早生品種の収穫時期なので、収穫前日まで使えるのは便利ですね。散布翌日には早生品種が出荷できますから」。その他にも、幅広い害虫が同時防除でき、コストパフォーマンスに優れている点も現場で評価されている理由なのだそうです。

現在の輸出先である台湾、香港などに加えて、今後はタイ、ベトナムへの輸出を拡大していく予定、と對馬さん。今後も同JAのりんごマーケット活性化への取り組みから目が離せません。

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