GO!ピレスロイド宣言 証言レポート
愛媛県今治市 JAおちいまばり 
(2018年6月21日 当時)

愛媛県今治市 JAおちいまばり  営農販売部 販売促進課 課長 吉田 敏彦さん

最も重要な満開時に
ロディー乳剤。
20年前から使っています。

5名の研修生が大三島での就農をめざす

新規就農者サポート事業の研修園地。
新規就農者サポート事業の研修園地。
1haの園地に幼木が植えられていた

愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ「しまなみ海道」にあり、サイクリストの聖地とも呼ばれる「大三島(おみしま)」。今治市や大三島などを管内とするJAおちいまばりでは、かんきつ栽培をはじめ住居探しや地域のボランティア活動などをトータルにサポートする「新規就農者サポート事業」を3年前にスタートしました。

やはり生産者の高齢化は、この大三島でも重要な課題。当JAでは、東京や大阪で開催されるリクルートフェアに毎年参加し、移住も含めた新規就農者を募集しています。現在5名の研修生がおり、来年はその卒業生が独り立ちして大三島で就農する予定です」と話すのは同JA販売促進課の吉田さん。ご自身も大三島で代々続く農家の4代目で、温州みかん、紅まどんな、せとか、甘平など1haのかんきつ園を手がけていらっしゃいます。最近は管内の放任園増加による雑草などをすみかにした害虫の発生が問題視されており、発生パターンが予測しにくいのだとか。JAでは開花期以降20~25日間隔の定期防除を呼び掛けているそうです。

この臭いをかぐと安心感があるんです

「紅まどんな」などは単価が高値で安定しているので、新規就農者にアピールしやすいのだという
「紅まどんな」などは単価が高値で安定しているので、
新規就農者にアピールしやすいのだという

かんきつの品質や収量を決めるうえでいちばん重要なのは開花から6月にかけての防除で、訪花害虫やアザミウマなどに新芽を加害されるとその傷が果実の肥大とともに広がるから怖い、と吉田さんは言います。

吉田さんは、ケシキスイ類やコアオハナムグリといった訪花害虫とチャノキイロアザミウマを対象としたかんきつの防除で、開花期の3分咲き時に1回、満開時に1回、殺虫剤を散布。このうち満開時の防除にロディー乳剤を使用していらっしゃいます。また、みかんの防除には、スミロディー乳剤も使用されているのだとか。

「花の時期は害虫の密度が増えるので、満開時の防除は最も重要。このタイミングでロディー乳剤を使うのは、訪花害虫やアザミウマ以外にも適用害虫が幅広いことと、防除効果が高いことです。速効性もありますしね」。

秋のカメムシ発生が多い時は、9月ごろにもう1回ロディー乳剤を使用するという吉田さん。20年ほど前からロディー乳剤を使用されていますが、抵抗性の問題も出ていないそうです。

「ロディー乳剤の散布後に圃場のにおいをかぐと、あ、もうこの季節だなって感じるし(笑)、ちゃんと防除できてるぞっていう安心感があるんです」。

新規就農者や担い手が愛媛県産かんきつでしっかりとした収入を得られるように、環境を整備していきたい──吉田さんの挑戦はまだ始まったばかりです。

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