季節のご相談から

【「季節のご相談から」 ~ひげ仙人の農薬なんでも相談室~】その3.(福島県の農家様)出穂期の穂いもちの発生が多い地域ですが、穂いもちに高い治療効果を示し同時に穂枯れ性病害を防除できる薬剤は何かありますか?

このコーナーでは、これまで弊社のお客様相談室に寄せられた農薬に関するお問い合わせから、解決方法や参考情報などをシリーズでお届けします。

福島県の農家様
出穂期の穂いもちの発生が多い地域ですが、穂いもちに高い治療効果を示し同時に穂枯れ性病害を防除できる薬剤は何かありますか?

穂いもちは止葉に発生したいもち病から発生する場合が多く、最も感染しやすい出穂期が多湿条件になると多発します。また、この時期は長期残効型の箱処理剤の効果が切れる時期と重なり、いもち病の胞子が飛散し穂に感染しやすくなります。

本田散布剤による穂いもちの防除は、一般的に1回散布では出穂期に、2回散布では穂ばらみ後期と穂ぞろい期に散布します。特に葉いもちの発生が多い場合には2回散布がおすすめです。出穂期以降の病害虫被害は米の品質に大きく影響を与えますので、品質向上のためにも確実な防除が必要です。

ブラシン剤はいもち病の他にごま葉枯病、穂枯れや、変色米等の各種穂枯れ性病害、更に、内穎褐変病等の細菌性病害にも優れた効果を示しますので、いもち病との同時防除が可能で、美しい穂と高品質米の生産が可能になります。そのため、地域の発生病害にも合わせた防除ができ、出穂期の基幹防除剤として位置づけることができます。

ブラシン剤の有効成分の一つフェリムゾンは、いもち病菌の細胞膜に作用し、その機能に影響を及ぼし菌糸生育及び胞子形成を阻害する殺菌剤です。浸透移行性に優れ稲体内に速やかに取り込まれ、いもち病菌の稲体内への侵入を抑制し、既に稲体内に侵入していたいもち病菌の進展を阻害することによっていもち病菌の増殖も抑制します。

もう一つの有効成分フサライドは、いもち病菌の稲への侵入阻害効果や、病斑からのいもち病菌胞子の飛散阻害効果に優れ、いもち病の予防剤として高い効果を示します。

両成分ともに耐雨性に優れ、雨が多い時期でも処理出来る薬剤です。

上記2つの有効成分を併せ持つブラシン剤は、いもち病に対して予防効果に加え治療効果を併せ持つ薬剤で防除適期が広い薬剤です。

ブラシン®フロアブル
適用作物:
適用病害名: いもち病・ごま葉枯病・穂枯れ(ごま葉枯病菌)・褐条病・変色米(カーブラリア菌)、変色米(エピコッカム菌)、変色米(アルタナリア菌)・稲こうじ病・内穎褐変病・もみ枯細菌病・墨黒穂病
使用方法: 地上散布、空中散布、無人航空機による散布
本剤の使用回数: 2回以内

製品詳細に関しては以下をご参照ください。

「ブラシン®フロアブル」の製品ページ

ブラシン剤は地域の発生病害虫にあわせて、殺虫剤や紋枯病防除剤との混合剤のラインナップを各種取り揃えています。また無人航空機に対応した製剤も用意しています。

TOP