季節のご相談から

【「季節のご相談から」 ~ひげ仙人の農薬なんでも相談室~】その2.なしの黒星病にも赤星病にも効果のある薬剤は?

このコーナーでは、これまで弊社のお客様相談室に寄せられた農薬に関するお問い合わせから、解決方法や参考情報などをシリーズでお届けします。

佐賀県 なし農家さん
黒星病と赤星病は同時防除時期の対象ですが、赤星病に活性の高いDMI剤に対し耐性を示す黒星病菌が確認され問題となっています。耐性菌による黒星病にも赤星病にも効果のある薬剤を紹介してください。

黒星病は前年の罹病落葉やりん片上の病斑が伝染源となり、葉、葉柄、果梗、果実に病斑を生じ、落葉、落果、裂果を引き起こす梨の重要病害です。
カナメフロアブルは幅広い抗菌活性を有するSDHI剤です。浸達性、浸透移行性があり 黒星病や赤星病、黒斑病、輪紋病と梨の主要病害に登録がある殺菌剤です。使用時期は収穫前日まで、使用回数は3回以内です。
黒星病のDMI剤耐性菌に対しても高い効果を示しますので、耐性菌発生地域においても開花期から落弁期の散布で発病葉率や発病果率を低く抑え高い防除効果を示します。また赤星病に対しても高い効果を示します。
黒星病と赤星病に対し、開花期における希釈倍数4000倍での同時防除がお奨めです。
花粉発芽に対する影響は小さく、有用生物(訪花昆虫や天敵類)に対する影響も認められていませんので、開花期での散布でも問題なく使用できる薬剤です。

また、輪紋病にも効果を示しますので、生育期後半の5月下旬から7月下旬の果実感染時期に黒星病と輪紋病の同時防除も可能です。なしでのローテーション防除に組み込んでご活用ください。

製品詳細に関しては以下をご参照ください。

「カナメフロアブル」の製品ページ

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