使用上の注意
効果・薬害等の注意
● 使用量に合わせ秤量し、使いきる。
● 本剤は貯蔵中に一部固まる場合もあるので、使用に際してはほぐして使用する。
● 本剤は雑草発生始期(ノビエの出芽始期)に有効なので雑草の発生状況をよく観察し、ノビエは 1.5 葉期までに、ホタルイには2葉期までに、ヘラオモダカには発生始期までに時期を失しないように散布する。
また広葉雑草の多発田での使用はさける。
● 湛水状態(水深3~5㎝)で播きむらのないように均一に散布し、散布後3~4日間はそのままの水深を保ち、田面を露出させたり水を切らしたりしないように注意し、散布後7日間は落水、かけ流しはさける。
● 軟弱苗を植付けた水田、極端な浅植えをした水田及び異常高温下や極端な深水での使用の場合、薬害を生ずるおそれがあるので使用をさける。
● 砂質土壌や漏水の大きな水田(減水深が2㎝/日以上)では効果不足や薬害の原因となるので使用はさける。
● 本剤の使用にあたっては、使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用上の注意
● 誤食などのないよう注意する。
誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当を受けさせる。
本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当を受ける。
● ブタミホスによる中毒の治療法としては動物実験で硫酸アトロピン製剤及びPAM製剤の併用投与が有効であると報告されている。
● 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用する。
また、粉末を吸い込んだり浴びたりしないよう注意し、作業後は身体を石けんでよく洗い、うがいをするとともに衣服を交換する。
● 水産動植物(魚類)に影響を及ぼすので、養魚田では使用しない。
● 水産動植物(甲殻類、藻類)に影響を及ぼすので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用する。
● 散布後は水管理に注意する。
● 散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さない。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理する。
● 直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管する。
また、吸湿しやすいので開封後は堅く口を閉じ、長期間の保存はさける。
火災時の措置
●非危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し水・消火剤等で消火に努める。
●乳剤等危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し乾燥砂・消火剤等で消火に努める。
漏出時の措置
●粉剤・粒剤・水和剤等固体・粉体の場合:漏出時は保護具を着用し掃き取り回収する。
●乳剤・液剤等液体の場合:漏出時は保護具を着用し布・砂等に吸収させ回収する。
輸送上の注意
●移送取扱いは、ていねいに行う。
廃棄上の注意
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
廃棄に関する注意
【A.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【B.希釈せずに使用するフロアブル剤で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水は圃場等で使用する。
【C.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【D.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
【E.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【F.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【G.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。