使用上の注意
効果・薬害等の注意
● イネ科雑草には効果がないので、イネ科雑草の優占圃場での使用はひかえる。また、イネ科雑草が混在する場合はこれらに有効な除草剤との体系で使用する。
● 本剤は一年生広葉雑草に有効であるが、作物ごとに使用薬量等が異なるので、時期を失しないように、雑草茎葉にかかるよう均一に散布する。
各作物の雑草への散布的期は以下の通りです。
・ らっきょう、えんどうまめ、実えんどう、さやえんどう、とうもろこし、飼料用とうもろこし、ソルガム、麦類(小麦を除く)、小麦、はとむぎ、せり、おうぎ・・・雑草3~6葉期
・ べにばないんげん・・・・・・・・・・・・・・・・・・雑草の生育初期~6葉期
・ たまねぎ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・雑草の3~4葉期
・ いんげんまめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・雑草の2~3葉期
● 散布後、曇天、降雨日が長く続くと効果が劣ることがあるので、晴天時を見はからって散布するのが望ましい。
● 高温条件下では、薬害が生じやすいので異常高温下での散布はさける。
● 重複散布は薬害のおそれがあるのでさける。また、周辺作物にかからないように注意する。
● 本剤の使用にあたっては使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
● いんげんまめ、せりに使用する場合、本剤は葉枯・褐変症状の薬害を生じやすく、蒸散の盛んな高温乾燥条件下では薬害により減収することがあるので、雑草害が予想される場合に限り使用する。
● たまねぎに使用する場合、直播栽培及び苗床のたまねぎには、薬害を生じるおそれがあるので使用しない。
● べにばないんげんに使用する場合、薬液が作物に飛散すると葉に褐変症状の薬害を生じるので、作物に飛散しないように注意する。
● せりに使用する場合には、落水状態にして水の出入りをとめ、まきむらのないように均一に散布する。また、散布後7日間は降雨の有無にかかわらず落水しない。
● おうぎに使用する場合、本剤は一時的には葉先の黄化等の薬害を生じることがあるので、特に天候等をよくみきわめてから散布する。
● 水稲に使用する場合には一般的注意事項のほか下記についてとくに注意する。
○ 本剤は水の移動に伴う移行性が大きく、一般に水深の浅いほど効果が安定する。
・ 使用にあたっては落水状態にして水の出入りをとめ、まきむらのないように均一に散布する。
・ 水を落とすことができないところでは漏水のない水田に限り、できるだけ浅水状態(雑草が水面上に出る状態)にしてまきむらのないように均一に散布する。
・ 散布後少なくとも3日間(浅水処理は5日間)はそのままの状態を保ち、入水、落水、かけ流しはしない。また、散布後7日間は降雨の有無にかかわらず落水しない。
・ 処理後2日以内に降雨があると効果が不十分になるおそれがあるので、晴天の持続する時を選んで使用する。
・ 深水にすると効果が劣るので注意する。
○ イネ科雑草には効果が劣るので、田植前後の土壌処理除草剤で一年生雑草を防除した後、多年生雑草及び一年生広葉雑草の防除を目的として使用する。
○ 本剤は生育期に入った雑草に効果があるが、雑草、特に多年生雑草は生育段階によって効果にふれが出るので必ず適期に散布する。
ホタルイ、ウリカワ、ミズガヤツリ、ヘラオモダカでは発生盛期から増殖中期、オモダカでは発生盛期から増殖初期まで、クログワイでは草丈15~30cm、エゾノサヤヌカグサでは1~4葉期、シズイでは草丈10~30cm、コウキヤガラでは増殖期、クサネムでは本葉展開期が本剤散布の適期である。
○ クログワイ防除は、必要に応じて有効な前処理剤との組み合わせで使用する。
○ 軟弱稲では薬害(接触害)のおそれがあるので使用はさける。
○ 高温など薬害を生じやすい条件での使用は多めの希釈水量を用い、低濃度液をなるべく水稲にかからないように散布する。
○ 砂質土及び漏水のはげしい水田では使用しない(減水深2cm/日以上)。
安全使用上の注意
●誤飲などのないよう注意する。
●本剤は眼に対して刺激性があるので、眼に入らないよう注意する。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。使用後は洗眼する。
●本剤は皮ふに対して弱い刺激性があるので、皮ふに付着しないよう注意する。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とす。
●かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意する。
●直射日光をさけ、なるべく低温な場所に密栓して保管する。
火災時の措置
漏出時の措置
輸送上の注意
廃棄上の注意
廃棄に関する注意
【A.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【B.希釈せずに使用するフロアブル剤で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水は圃場等で使用する。
【C.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【D.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
【E.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【F.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【G.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。