使用上の注意
効果・薬害等の注意
● 使用量に合わせ薬液を調製し、使い切る。
● 本剤の所要量を所定量の水にうすめ、よくかきまぜてから散布する。
● アルカリ性の強い農薬との混用はさける。
● あぶらな科作物をはじめ、茎葉の生育中の作物には薬害を生じるので付近にある場合にはかからないよう注意して散布する。
● ぶどうに対しては、休眠期(落葉後~萌芽前)に樹幹部及び主枝に十分散布する。萌芽後は新芽に薬害を生じるので必ず萌芽前に散布を終える。
● もも、ネクタリン、うめ、おうとう、あんずのコスカシバ防除に使用する場合は休眠期(落葉後~萌芽前)に樹幹部のコスカシバ加害部に十分散布する。あらかじめ、虫糞、粗皮等を取り除いてから散布すると効果的。萌芽後は薬害のおそれがあるので散布しない。
● 桑に対しては春先の萌芽前、夏切り直後、晩秋蚕終了後に樹幹部特に株元に十分散布する。新芽および葉には薬害を生じるので薬液がかからないように注意する。桑葉にかかった場合は散布後1ヵ月は給桑しない。
● ぶどうに対するSS散布の場合はまきむらが生じやすいので、風圧、走行間隔、走行スピ ードに十分注意して、樹幹部及び主枝にたっぷり散布する。
● 使用は単用でもよいが、浸透力の強い展着剤を加用するとさらに効果的。
● かんきつ及びりんごのカミキリムシ類防除に使用する場合は次の注意を守る。
○ 喰入幼虫に対しては殺虫効果は十分でなく、また残効性も比較的短いので散布の時期を失しないように注意する。
○ かんきつでは6~7月、りんごでは6月末~7月末の成虫飛来から産卵初期(産卵最盛期直前)の適期に散布する。地際近くの樹幹のくぼみは特に産卵加害が著しいので、この辺りへは十分薬液が到達するよう散布する。
○ 散布液が葉にかかると薬害を生じるおそれがあるので、かからないように十分注意して樹幹部から地際部に散布する。
● 自動車、壁などの塗装面、大理石、御影石に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないよう注意する。
● 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用する。
なお、普及指導センター、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用上の注意
● 誤飲などのないよう注意する。
● 本剤の解毒剤としては硫酸アトロピン製剤及びPAM製剤が有効であると報告されている。
● 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意する。
眼に入った場合は直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。
● 本剤は皮ふに対して刺激性があるので皮ふに付着しないよう注意する。
付着した場合は直ちに石けんでよく洗い落とす。
● 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用する。
作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、洗眼・うがいをするとともに衣服を交換する。
● 作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯する。
● かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意する。
● 水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用する。
● 使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきる。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さない。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理する。
● 危険物第四類第二石油類に属するので火気には十分注意する。
● 火気をさけ、直射日光が当たらない低温な場所に密栓して保管する。
火災時の措置
●非危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し水・消火剤等で消火に努める。
●乳剤等危険物の場合:火災時は、適切な保護具を着用し乾燥砂・消火剤等で消火に努める。
漏出時の措置
●粉剤・粒剤・水和剤等固体・粉体の場合:漏出時は保護具を着用し掃き取り回収する。
●乳剤・液剤等液体の場合:漏出時は保護具を着用し布・砂等に吸収させ回収する。
輸送上の注意
●移送取扱いは、ていねいに行う。
廃棄上の注意
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
廃棄に関する注意
【A.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【B.希釈せずに使用するフロアブル剤で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水は圃場等で使用する。
【C.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器、空袋は圃場などに放置せず適切に処理する。
【D.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル剤等で、魚毒性が低い農薬の場合】
使用量に合わせて薬液を調製し、使い切る。空容器は圃場などに放置せず、3回以上水洗し、適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。
【E.希釈せずに使用する粉剤・粒剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用量に合わせて秤量し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【F.希釈して使用する水和剤・水溶剤等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器、空袋は水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。
【G.希釈して使用する液剤・乳剤・フロアブル等で、魚毒性が高い農薬の場合】
使用残りの薬液が生じないように調製し、使い切る。散布器具、容器の洗浄水は河川等に流さない。空容器は3回以上水洗し、水産動植物に影響を与えないように適切に処理する。洗浄水はタンクに入れる。