虫体への直接的接触や処理葉の摂食によって合成ピレスロイドが昆虫の体内に取り込まれると、神経軸索の膜の表面にあるナトリウムイオンチャネルに速やかに作用し、チャネルを開放状態にすることで、正常な神経伝達を阻害。これにより昆虫は、「異常興奮」「興奮伝達の抑制」が起こり、けいれん・麻痺に陥り、死に至ります。こうした作用メカニズムにより、果樹や野菜等の幅広い害虫に対して、速効的な殺虫効果を発揮します。
この試験では、供試害虫(モモアカアブラムシ)を速効的にノックダウンさせることが確認できました。
1983年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 | アグロスリン®水和剤 |
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希釈倍数(倍) | 1,000 |
KT50(分) | 14 |
試験方法 | モモアカアブラムシ成・幼虫が寄生したキャベツ葉に、薬液を散布処理。 |
※KT50:供試害虫の半数がノックダウンするまでに要した時間。
この試験では、供試害虫(モモアカアブラムシ)を速効的にノックダウンさせることが確認できました。
1988年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 | ロディー®乳剤 |
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希釈倍数(倍) | 1,000 |
KT50(分) | 16 |
試験方法 | モモアカアブラムシ成・幼虫が寄生したキャベツ葉に、薬液を散布処理。 |
※KT50:供試害虫の半数がノックダウンするまでに要した時間。
福岡県うきは市 西見 和久さん (2016年8月30日 当時) |
●作付:かき ●問題害虫:チャバネアオカメムシ ●害虫防除対策:アグロスリン®水和剤 ●使用歴:10年以上 |
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和歌山県有田川町 JAありだ 営農販売部 営農指導課 課長 吉川 敏之さん (2016年8月26日 当時) |
温州みかんの生産量は9万トンと国内トップを誇る JAありだ管内では、長年にわたり同JAの 「柑橘類防除基準」にロディー®乳剤を採用。 |
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この試験ではハクサップ®水和剤の優れた残効性が確認できました。
1982年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 | 希釈倍数(倍) | 死虫率(%) | ||
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処理後当日放飼 | 処理7日後放飼 | 処理14日後放飼 | ||
ハクサップ®水和剤 | 2,000 | 100 | 96.7 | 66.7 |
無処理区 | – | 0 | – | – |
試験方法 | ||||
はくさい幼苗に薬剤を処理し(1区3反復 10mℓ/ポット)、処理後当日・7日後・14日後に3・4齢幼虫のハスモンヨトウを放飼(10頭/ポット)。 |
長野県南佐久郡 井出 亨さん (2016年8月29日 当時) |
●作付:レタス ●問題害虫:アブラムシ ●害虫防除対策:ハクサップ®水和剤 ●使用歴:父の代から |
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この試験では降雨による殺虫効力の低下は認められませんでした。
1983年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 | 希釈倍数(倍) | 散布後降雨までの時間 | 接種24時間の死・苦もん虫率(%) |
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アグロスリン®水和剤 | 2,000 | 直後 | 100 |
1時間後 | 100 | ||
5時間後 | 100 | ||
試験方法 | |||
ナスに薬剤を散布処理し、直後、1時間後、5時間後に80mm/40分量の雨を人工的に降らせ、乾燥後、葉を切り取りハスモンヨトウ3齢幼虫を接種。 |
この試験では降雨による殺虫効力の低下はほとんど認められませんでした。
1988年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 | 希釈倍数(倍) | 散布後降雨までの時間 | 接種48時間の死・苦もん虫率(%) |
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ロディー®乳剤 | 1,000 | 直後 | 95 |
3時間後 | 100 | ||
試験方法 | |||
キャベツに薬剤を散布処理し、直後、3時間後に34mm/60分量の雨を人工的に降らせ、乾燥後、葉を切り取りハスモンヨトウ3齢幼虫を接種。 |
千葉県いすみ市 吉田 清秀さん (2016年8月17日 当時) |
●作付:なし(幸水、豊水、新高) ●問題害虫:カメムシ類とシンクイムシ類 ●害虫防除対策:ロディー®水和剤 ●使用歴:20年 |
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山形県山形市 イノチオ東北株式会社 営業部 営業支援課 課長 井上 孝さん (2018年7月25日 当時) |
農業資材販売や病害虫防除指導を展開し、 天童市に50aの自社試験圃場を所有。 りんごの防除暦には、 5月の落花15日後頃にアグロスリン® 水和剤、 8月上〜中旬にはロディー® 水和剤を採用。 |
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この試験では接触毒と経口毒の双方の殺虫作用が確認できました。
1983年・1984年 住友化学(株) 室内
供試薬剤 |
局所施用(接触毒) LD50(μg/g) |
経口投与(経口毒) LD50(μg/g) |
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アグロスリン®原体 | 0.1 | 1.6 |
供試害虫 | ||
ハスモンヨトウ4齢幼虫(接触毒)、6齢幼虫(経口毒)。 |
※LD50(μg/g):半数の供試害虫を死亡・苦もんさせるのに要した薬量(虫体1g当り)。
※接触毒:アセトン溶液0.5μℓを胸部背面に施用。
※経口毒:エタノール溶液0.5μℓをシリンジで強制経口投与。
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