-「液肥M号」の開発のねらいについて教えてください
開発における最大のテーマは「根圏活性」でした。このテーマを実現するために、私たちが着目したのが、根の活性効果が知られている「メチオニン」と、アミノ酸生化合物の出発物質である「グルタミン酸」という2つのアミノ酸です。数あるアミノ酸の中からこの2つを選抜し、水溶解性など物理化学性が異なる両アミノ酸を同時に溶かすための試行錯誤を繰り返した結果、生まれたのが「液肥M号」なんです。
-この製品が一般的な有機液肥と異なるのはどのような点ですか
まず、化学メーカーのノウハウを活かしたメチオニン含量の高い液肥であること。ほとんど沈殿のないサラサラな液体を実現したこと。アミノ酸の含有量が髙いことが挙げられます。 また、保管面においても、低温時に沈殿の発生がしにくく経時・温度変化による品質劣化がしにくいように工夫を重ね、試験を繰り返したことで、3年以上の保管でも安定した効果を発揮する製品が開発できました。
-「液肥M号」によって、生産者が実感できる具体的なメリットについて教えてください
根が活性化することで、生育促進、安定多収、樹勢回復などが期待できます。しっかりと根を張り、養分を吸収しやすい植物体に育つことで、施設栽培でのトマト、きゅうり、いちごなどの果菜類では、収穫の着果負担による成り疲れを予防。収穫ピーク後の減収カーブがゆるやかになり、結果的に増収に結び付きます。 一般的な有機液肥は、ドロドロとした液体で沈殿しやすく、灌水チューブなどに詰まりやすい製品が多くありますが、「液肥M号」はほとんど沈殿のないサラサラで透明な液体なので、希釈・計量もしやすく、チューブに詰まりにくいこともメリットのひとつです。 メチオニン製造のノウハウ、品質管理体制など、住友化学ならではのエッセンスが活きた「液肥M号」。ぜひ皆様の圃場で効果を実感してください。