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雑草よもやま話(17)
水田で外来生物法の規制対象植物増加の兆し特定外来生物による生態系等への被害防止のための法律「外来生物法」が昨年6月1日に施行され、規制対象植物としてナガエツルノゲイトウ、ミズヒマワリ、ブラジルチドメグサが指定されました。このうちのナガエツルノゲイトウと同じツルノゲイトウ属植物であるホソバツルノゲイトウが、九州の水稲直播栽培の雑草として問題となっており、その生育特性と防除対策について、九州沖縄農業研究センターの住吉先生(2005年)の報告を見てみます。 ホソバツルノゲイトウは熱帯アメリカ原産のヒユ科1年生植物で、日本では本州中部以南の太平洋側で発生が認められています。水田の雑草として問題化しているのは今のところ九州の乾田直播栽培だけのようで、今後広がる可能性を秘めていると思われます。種子の発芽には適度の水分と共に酸素と光が必要であるため、出芽深度は最大でも1cmと考えられていますが、湛水条件下ではほとんど発芽しません。また15℃以上で発芽しますが、発芽適温は25〜30℃と考えられています。ホソバツルノゲイトウは畑雑草としての特性が強い植物ですが、種子は比重の軽い外被に包まれており水に浮きやすいことから、代掻きによって土中の種子は水面に浮き、その後の落水によって地表面に散布されることになるため、水田としての管理が最も発生しやすい条件を提供していると考えられます。
発生したホソバツルノゲイトウの生育は、葉身が水面上に出る程度の湛水ではほとんど阻害されず、完全に水没する状態に湛水すればかなり生育は抑制されますが枯死することはなく、中干しや収穫前の落水によって生育が再開されると考えられます。 乾田直播栽培でのホソバツルノゲイトウの防除は、(1)水稲播種前後の非選択性茎葉処理剤による防除(2)乾田期間のベンタゾン剤による防除(3)入水後のスルホニルウレア混合剤による防除の3つのポイントがありますが、いずれの処理でも葉令が進んだ個体に対する効果は低下しますので、乾田期間の防除をしっかり行う必要があります。 近年の外来雑草の蔓延には、輸入飼料への雑草種子の混入や未熟堆肥中の生存種子の耕地への散布という実態が大きく係わっています。有機物の施用に当っては完熟化に努め、混入する雑草種子の発芽力をなくしてから耕地へ投入する必要があります。(岩崎) *写真は、宮城教育大学 環境教育実践研究センター 安江研究室 鵜川研究室から使用させて頂きました。 |
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