相談室だよりーピックアップー
会員の方限定で配信中の「i-農力だより(相談室だより)」から、よりすぐりの記事をピックアップしてお届け致します。
相談室だよりピックアップ メニュー
雑草よもやま話
雑草とはどのような植物?
水田除草剤の経済効果は?
除草剤抵抗性雑草の出現
栽培イネの雑草化
帰化雑草増加の原因
ヒエはイネの擬態植物
防除がやっかいなホタルイ
クログワイの防除は根気が必要
オモダカの塊茎は寿命が1年
植物が放出する化学物質の活用
イネと共に進化するノビエ
コナギは初期防除の徹底を!
厄介なアメリカセンダングサ
水稲用除草剤を上手に効かせる
除草剤の使用と環境保全の両立
大豆畑で雑草化するアサガオ類
外来生物法の規制植物が増加?
マルバツユクサの不思議な性質

印刷用PDFダウンロード

IPMの現状と今後
IPM《総合的害虫管理》とは
いま、なぜIPMか
IPMの実例《高知県施設果菜類》
土着天敵を利用する事例
交信撹乱を利用する事例
IPMに利用される技術
化学的防除について
その他の利用技術

印刷用PDFダウンロード

ただいまi農力会員募集中!!
会員の方は「i-農力だより(相談室だより)」を全てご覧になれます。また、会員限定のコンテンツも充実しています。登録料・会費は無料です!!
詳しくはこちらをご覧下さい。
新規会員登録

PDFダウンロード

雑草よもやま話(13)

やっかいなアメリカセンダングサについて

水田の主な雑草はほとんどが史前帰化雑草ですが、新帰化雑草で広く問題となってきたものにアメリカセンダングサがあります。

アメリカセンダングサは、大正時代に日本に侵入したとされる北米原産のキク科1年生の雑草です。同じセンダングサ属の仲間には水田雑草のタウコギ、エゾノタウコギや、畑雑草のセンダングサ、コセンダングサがありますが、アメリカセンダングサは茎や葉柄が紫色を帯び、かつ葉がハッキリした複葉になる点が際立った特徴です。センダングサ属雑草の種子(痩果)は、いずれも逆向きの棘のある芒を持つため衣服などに付き易く、“ひっつき虫”といわれています。

アメリカセンダングサは大型で茎が硬いため収穫作業に支障をきたします。従来、アメリカセンダングサは中干し後に発生し急速に大きくなるため、有効な防除対策が取りにくいと考えられていましたが、水稲移植後1ヵ月程度しっかり防除すれば、収穫作業への害を回避できるそうです。アメリカセンダングサの幼植物は、5cm以上の深さに湛水するとほとんどが枯死します。水稲生育初期の湛水深の維持は、アメリカセンダングサの水田内への定着防止と、水稲用除草剤の効果の安定化の両面で重要な技術でしょう。

アメリカセンダングサの種子が成熟するには、開花後約1ヵ月を要します。ところが、開花後半月程度で水稲と共に地上部を刈り取った場合でも、種子が成熟しています。種子が成熟するための期間が不足しているにもかかわらず、種子生産を可能にしている原因は、水稲収穫時に切断された茎でも種子の成熟が進むためです。従って、種子生産防止のためには、アメリカセンダングサの刈取り時期に開花が認められた場合、刈取ったアメリカセンダングサを水田外へ持ち出し、できれば適切に処分することが望ましいと言えます。

アメリカセンダングサが強害草化してきたのは、米の生産調整が強化され休耕田が増加した、70年代終わり頃から80年代にかけてと言われています。休耕田で繁茂したアメリカセンダングサが大量の種子を生産し、周辺の水田に広がっていった可能性も推察できます。(岩崎)

*写真は、青木繁伸氏の「植物園へようこそ!」から使用させていただきました。

PDFダウンロード

▲このページのトップへ