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雑草よもやま話(13)
やっかいなアメリカセンダングサについて水田の主な雑草はほとんどが史前帰化雑草ですが、新帰化雑草で広く問題となってきたものにアメリカセンダングサがあります。 アメリカセンダングサは、大正時代に日本に侵入したとされる北米原産のキク科1年生の雑草です。同じセンダングサ属の仲間には水田雑草のタウコギ、エゾノタウコギや、畑雑草のセンダングサ、コセンダングサがありますが、アメリカセンダングサは茎や葉柄が紫色を帯び、かつ葉がハッキリした複葉になる点が際立った特徴です。センダングサ属雑草の種子(痩果)は、いずれも逆向きの棘のある芒を持つため衣服などに付き易く、“ひっつき虫”といわれています。 アメリカセンダングサは大型で茎が硬いため収穫作業に支障をきたします。従来、アメリカセンダングサは中干し後に発生し急速に大きくなるため、有効な防除対策が取りにくいと考えられていましたが、水稲移植後1ヵ月程度しっかり防除すれば、収穫作業への害を回避できるそうです。アメリカセンダングサの幼植物は、5cm以上の深さに湛水するとほとんどが枯死します。水稲生育初期の湛水深の維持は、アメリカセンダングサの水田内への定着防止と、水稲用除草剤の効果の安定化の両面で重要な技術でしょう。 アメリカセンダングサの種子が成熟するには、開花後約1ヵ月を要します。ところが、開花後半月程度で水稲と共に地上部を刈り取った場合でも、種子が成熟しています。種子が成熟するための期間が不足しているにもかかわらず、種子生産を可能にしている原因は、水稲収穫時に切断された茎でも種子の成熟が進むためです。従って、種子生産防止のためには、アメリカセンダングサの刈取り時期に開花が認められた場合、刈取ったアメリカセンダングサを水田外へ持ち出し、できれば適切に処分することが望ましいと言えます。 アメリカセンダングサが強害草化してきたのは、米の生産調整が強化され休耕田が増加した、70年代終わり頃から80年代にかけてと言われています。休耕田で繁茂したアメリカセンダングサが大量の種子を生産し、周辺の水田に広がっていった可能性も推察できます。(岩崎) *写真は、青木繁伸氏の「植物園へようこそ!」から使用させていただきました。 |
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