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雑草よもやま話(7)
防除がやっかいなホタルイわが国の水田で防除が問題となっているホタルイ属植物は、ヒメホタルイ、コウキヤガラ、シズイなどのほか、雑草防除上“ホタルイ”と呼ばれている植物があり、この“ホタルイ”が最も広域的に問題となっています。 しかし、このいわゆる“ホタルイ”は植物分類学上ホタルイと命名されている植物そのものではなく、ホタルイと外部形態が類似しているホタルイ属植物の総称です。ホタルイと外部形態が類している植物には、イヌホタルイ、タイワンヤマイ、ミヤマホタルイ、コホタルイがあります。 そこで、水田で防除が問題となっている“ホタルイ”の草種を明らかにすることを試みたところ、イヌホタルイが最も雑草としての形質に優れ防除が難しく、次いでタイワンヤマイの順になりました。真正のホタルイは雑草としての特性が劣り、除草剤に対する感受性が非常に高く、市販されている多くの除草剤で容易に枯殺できることから、防除の対象となっている草種とは考えられませんでした。また、各地の試験研究機関から送られた“ホタルイ”の種子を栽培して同定したところ、イヌホタルイはすべての機関の種子で認められ、タイワンヤマイとコホタルイが僅かに認められましたが、ホタルイは認められませんでした。 真正のホタルイの生育地を調査したところ、湿潤で土壌の撹乱や除草剤の施用がない休耕田やその畦畔で、ホタルイにとって日当たりの良いところに発生していました。 以上のことから、“ホタルイ”として問題となっている草種は主としてイヌホタルイであり、ホタルイは水田ではほとんど発生しないか、発生しても種子を生産するには至らないと考えられました。なお、東北地方の水田においてタイワンヤマイが優占化している事例が報告されており、タイワンヤマイも“ホタルイ”を構成している草種といえます。近年、スルホニルウレア系除草剤に抵抗性を持つイヌホタルイやタイワンヤマイが出現し、いわゆる“ホタルイ”の防除をより難しくしております。(I・K) *群馬大学社会情報学部青木繁伸様より、写真提供をうけました。 |
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