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雑草よもやま話(6)
ヒエはイネの擬態植物古来から水田の最大の害草はノビエです。一般にノビエと総称されている雑草には、タイヌビエ、ヒメタイヌビエ、イヌビエ、ヒメイヌビエがあります。 タイヌビエとヒメタイヌビエはイネの擬態植物であり、イネに姿形が非常によく似ています。そのため手取り除草時代には最も防除が困難な雑草でした。人間が手取り除草を行うことによって無意識に作り出した、イネに似た最高で最悪の雑草ではないでしょうか。 除草剤で防除するようになってからは、比較的容易に除草できるようになりましたが、水田の重要雑草の地位は変っていません。湛水条件で管理される水田は、タイヌビエとヒメタイヌビエの出芽・生育に最も適しています。ヒメタイヌビエはタイヌビエよりも小型で、分布域はタイヌビエよりも狭く、種子も小さいのが特徴とされています。 イヌビエには小穂の先端の芒(のぎ)が極めて長いもの(ケイヌビエとも呼ばれる)からほとんど無いものまであります。イネと草姿が異なることから、手取り除草時代には比較的容易に防除されていましたが、最近では水田内にも多く見られるようになりました。他の種よりも出芽時期が早いため生育の進行が早く、除草剤の処理時期が遅れないように注意する必要があります。 ヒメイヌビエは畑条件に適応した特性から水田ではほとんど発生しませんが、乾田直播栽培では初期の畑状態が出芽・生育に好適であることから、連続して転換畑にすると多発生することがあるようです。 これらのノビエに加えて、最近ではコヒメビエ(別名:ワセビエ)が九州の休耕田や畦畔に侵入していることが確認され、水田雑草となることが懸念されています。 漢字の「稗」と「穇」は共に「ひえ」と読みますが、「稗」は雑草のイヌビエや一部栽培されているヒエ属のヒエを、「穇」はオヒシバ属のシコクビエ(食用栽培種)を意味する(松中)そうです。(I・K) *群馬大学社会情報学部 青木繁伸様より、写真の提供をうけました。 |
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