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IPMの現状と今後 ーシリーズ(3)ーIPMの実例【施設果菜類のIPMに天敵農薬を利用する事例−高知県の事例】 図は高知県(安芸地区)で実際に普及している施設果菜類(ナスとピーマン)でのIPMによる防除体系例を示したものです。これには耕種的防除法(太陽熱消毒)と物理的防除法(黄色蛍光灯、防虫ネット)、生物的防除法(天敵農薬や微生物農薬)、化学的防除法(粒剤処理や選択的な殺虫剤と殺菌剤の散布)が相互に矛盾なく利用されています。最初に天敵利用が試みられてから5年以上が経過しましたが、今では地区のナス農家の50%以上、ピーマンでは100%の農家がこの体系に準じたIPMを実施する状況になったそうです。 高知の事例からわかることは、年間発生回数が多く、そのため抵抗性もつきやすい、いわゆる難防除害虫に天敵が利用されていることです。特にミナミキイロアザミウマは、西日本のナスやピーマンの最大の害虫で、これを薬剤だけで防除する方法は、時期によっては毎週のように散布しなければならず、また短期間で抵抗性が発達するため、次々と新しい薬が必要となり、そもそも効率の良い防除方法とはいえない状況でした。これに対し、天敵(主にタイリクヒメハナカメムシなど)を放飼し、天敵が増えてくるまでは選択的な化学農薬や微生物農薬を散布するという方法は、その効果も化学農薬の散布と比べて遜色なく、また省力性という意味では格段に良かったので、急速に普及が進みました(もちろん、まったく新しい試みですので、その普及にあたっては県の技術者の方を始め、多くの方々の熱心な努力があったと思います)。(本藤) |
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