季節のご相談から

【「季節のご相談から」 ~ひげ仙人の農薬なんでも相談室~】その11.(大分県の農家様)小麦の生育期でイネ科雑草以外にも、一年生広葉雑草のヤエムグラやタデ類の発生が増えて防除に困っていますが、防除剤は何が良いですか?

このコーナーでは、これまで弊社のお客様相談室に寄せられた農薬に関するお問い合わせから、解決方法や参考情報などをシリーズでお届けします。

大分県の農家様
小麦の生育期でイネ科雑草以外にも、一年生広葉雑草のヤエムグラやタデ類の発生が増えて防除に困っていますが、防除剤は何が良いですか?

 麦類の雑草としてはスズメノテッポウ等のイネ科雑草や一年生雑草のヤエムグラ(アカネ科)、タデ類(タデ科)等の広葉雑草が問題となります。またこれらの越冬性雑草の他に地域によっては雑草化したそば(タデ科)の発生も多くなっています。
 ヤエムグラは越冬性の草本で広範な地域で発生が見られ、麦畑の強害雑草です。収穫時期に残草が多いと倒伏を引き起こし,種子が精麦に混入し品質低下の原因になります。出芽は長期にわたり、11月ころから始まり暖地では3月ころまで続きます。
 ハルタデやイヌタデ等のタデ類は夏の雑草で、春先に種子は休眠が解除され発芽し、春先から長期間にわたり出芽します。出芽深度も深く早春から初夏にかけて出芽するため、土壌処理剤のみでは防除は困難になります。
 そばは、気温の上がってくる4月ころからだらだらと発生し、麦類と収穫時期が重なる事があります。アレルギー症状を引きおこす食品でもありますので、麦類の収穫物に種子が混入すると大きな問題となります。

 これらの雑草は出芽深度も深く発生も長く続きます。遅くに出芽した個体には、土壌処理剤の効果は不十分になり、雑草が繁茂すると収量や品質の低下を招きます。雑草の多発生が見られる圃場では、播種時の土壌処理剤での防除と合わせ、住化バサグラン液剤など生育期での効果の高い広葉雑草茎葉処理除草剤で防除することが必要になってきます。

 住化バサグラン液剤はキク科、アカネ科、タデ科、アブラナ科等の一年生広葉雑草に生育期散布で優れた効果を示す茎葉処理除草剤です。雑草の発生揃期から3~6葉期まで散布適期幅も広いので、雑草の発生程度や生育状況を見てから処理することが出来ます。
 茎葉に散布された住化バサグランの成分は葉部から容易に吸収され蓄積し、光合成を阻害することにより雑草を枯死に至らせます。 光合成を阻害する作用性のため、高温で日照が強いほど、その阻害作用は強くなります。
 雑草の種類により異なりますが、葉齢の進んだ雑草にも効果を示し小麦での散布適期幅は雑草3~6葉期です。雑草の発生が始まる2月~3月頃より雑草の生育状況に合わせ適期に散布します。生育期の茎葉除草剤は雑草が繁茂し過ぎると雑草の茎や葉に薬液がかからないので、雑草が大きくなる前にタイミングを逃さず雑草に十分かかる様に散布する事によって高い効果を発揮します。

住化バサグラン液剤の麦での登録内容
 適用雑草名:1年生雑草(イネ科を除く)
 希釈水量:70L~100L/10a
 使用方法:雑草茎葉散布又は全面散布
 ベンタゾンを含む農薬の使用回数:1回
 使用時期及び使用薬量:
  ・麦類(小麦を除く)/生育期 但し収穫90日前、100mL~200mL/10a
  ・小麦/生育期 但し収穫45日前、100mL~200mL/10a

 なお、イネ科雑草には効果がないので、イネ科雑草が混在する場合にはイネ科雑草除草剤と体系で使用します。


製品詳細に関しては以下をご参照ください。

「住化バサグラン液剤」の
製品ページ

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