季節のご相談から

【「季節のご相談から」 ~ひげ仙人の農薬なんでも相談室~】その4.(熊本県の農家様)出穂期には、いもち病や穂枯れ性病害の他に紋枯病も多発する地域です。収量と品質維持のためには複数回の防除が必要ですが、紋枯病と同時防除ができる薬剤を紹介してください。

このコーナーでは、これまで弊社のお客様相談室に寄せられた農薬に関するお問い合わせから、解決方法や参考情報などをシリーズでお届けします。

熊本県の農家様
出穂期には、いもち病や穂枯れ性病害の他に紋枯病も多発する地域です。収量と品質維持のためには複数回の防除が必要ですが、紋枯病と同時防除ができる薬剤を紹介してください。

紋枯病は稲株に付着した菌核から菌糸が発芽し、葉鞘内部に侵入して発病します。西南暖地では幼穂形成期頃から稲株間に広がり(水平進展)、出穂期頃から稲の葉鞘で上位進展(垂直進展)して被害を及ぼします。特に九州ではいもち病と並ぶ重要病害で、収量や品質に大きな影響を与え、いもち病との同時防除が重要となっています。

バリダシンは、有効成分のバリダマイシンAが稲紋枯病菌の菌糸に作用し、菌糸の生育を速やかに停滞させ、病原性を喪失させます。本剤は病勢進展阻止力が特に強く、効果の持続性にも優れ、多発条件下でも優れた効果を発揮する剤として高い評価を得ています。いもち病防除剤のブラシンとの混合剤であるブラシンバリダフロアブルは、穂いもちを始め、穂枯れ等の穂枯性病害と紋枯病・疑似紋枯症を同時防除でき、仕上げ防除に適した混合剤です。

本剤は予防効果と治療効果を有しているので防除適期幅が広く、地域の防除タイミングに合わせて使用できます。また耐雨性、浸透性に優れ、散布された有効成分が速やかに稲体内に行き渡るので、散布後の降雨による影響を受けにくい薬剤です。

紋枯病は垂直進展が始まる穂ばらみ期~出穂期に防除することが大事です。茎葉散布剤による防除適期は、病徴進展が活発になる穂ばらみ期で、その後の病気の進展状況次第で穂揃期に2回目の散布を行います。

ブラシンバリダフロアブル
適用作物:
適用病害名: いもち病・紋枯病・穂枯れ(ごま葉枯病菌)・変色米(カーブラリア菌)・疑似紋枯症(赤色菌核病菌)・疑似紋枯症(褐色菌核病菌)・疑似紋枯症(褐色紋枯病菌)・内穎褐変病・ごま葉枯病・もみ枯細菌病
使用方法: 散布、空中散布、無人航空機による散布
本剤の使用回数: 2回以内

製品詳細に関しては以下をご参照ください。

「ブラシンバリダ®フロアブル」の
製品ページ

また、バリダシン剤は各種ラインナップを揃えています。無人航空機に対応した製品も用意しています。

「バリダシン®」剤のチラシ
バリダシン3剤表

TOP