農家さん訪問記

(第147回)2023年11月21日取材
2024年3月19日掲載
千葉県成田市 根本 崇弘 ( たかひろ ) さん
紋枯病を克服し、
反収が1俵アップ。
二足の草鞋で奮闘する
若きコメ農家が選んだ、
新時代の農薬に迫る

抵抗性害虫や幅広い害虫に
効果てきめん。
本田防除の省力化なら
アレスモンガレス箱粒剤。

水稲16haを作付する千葉県成田市の根本崇弘さんは、地元JAに勤める兼業農家だ。32歳という若さで地域の水稲栽培をけん引する担い手でもある。大学卒業後、東京でIT企業に勤めていたが、4年前に営農指導担当者としてJAに転職し、実家の農業を継いだ。JA、農家という二足の草鞋で、どのように営農を工夫しているのだろうか。稲刈りもひと段落した11月下旬、根本さんの圃場を訪ね、お話を伺った。

心機一転農業を志し、
IT企業からJAへ転職

「JAへの転職は、専業農家になるための準備段階」と根本さん
JAの業務と稲作農家の両方を精力的にこなす根本さん

根本さんがJAに転職するとともに、本格的に就農したのは28歳のとき。現在ではあきたこまち、ふさこがね、コシヒカリといった品種を作付し、田植えや稲刈りといった繁忙期には両親の手を借りながらも、基本的には根本さん一人で16haの水稲を耕作している。JAの業務と稲作農家、その両方を精力的にこなすバイタリティはどこから来るのだろうか。根本さんが就農するまでのエピソードを聞いて、合点がいった。

「学生時代からずっと野球をやっていて、真剣にプロを目指していたんです。でも大学4年のときに実力の限界を感じてプロの道を断念。就職したIT企業でシステムエンジニアとして働きながら社会人野球を続けていました」。

その後、社会人野球にも別れを告げ、実家の農業を継ぐことを決意。野球にかかる費用、大学卒業までの学費は、すべてご両親の農業収入から捻出されたもので、「農業が稼げないという印象はありませんでした」と根本さんは話す。

「東京で働いていたこともあり、農業をやっていくには、近隣農家さんとのコミュニケーションや農業の情報ネットワークが不足していました。それを穴埋めするには、JAで働くのが一番だと考えたんです」。 こうして現在の二足の草鞋スタイルに至ったというわけだ。

二足の草鞋で、
稲刈り作業とJAの業務に奔走

稲刈りがひと段落しても、圃場の管理は欠かさない
稲刈りがひと段落しても、圃場の管理は欠かさない

根本さんはJAの業務と自分の農作業ピークが重複するのを極力避けるため、作期分散に努めている。田植え作業はあきたこまちが4月中旬、ふさこがねが4月中旬~5月上旬、コシヒカリが5月中旬。稲刈り作業はあきたこまちが8月中旬、ふさこがねが8月中旬~下旬、コシヒカリが9月上旬なのだそうだ。

多忙さのピークは稲刈りシーズンで、午前中はJAで米の荷受け作業、お昼から夕方まではいったん自宅に帰って稲刈りを行い、再びJAの職場に戻って夜10時過ぎまで仕事を続けるという働きぶりだ。

そんな根本さんの稲作農家としての目下の課題は、経費の削減、作業の効率化、乳白米対策だという。近年は夏場の高温障害等による乳白米が増えつつあり、その軽減対策としてケイ酸やカリを多めに施用するなど努力を重ねている。

昨年多発してしまった紋枯病も、大きな課題の一つである。メイン品種のふさこがねの圃場で紋枯病が多発し、反収が例年より1俵程度減収してしまったのだそうだ。

アレスモンガレス箱粒剤で、
初期から紋枯病密度を抑える

「福岡と愛知での防除効果試験が優秀だったのも採用の決め手となりました」と根本さん
「福岡と愛知での防除効果試験が優秀だったのも
採用の決め手となりました」と根本さん

昨年までは、田植え同時で殺虫成分のみの箱処理剤、穂揃い期に紋枯病、いもち病、カメムシを対象とした各薬剤を圃場条件に応じた組み合わせでドローン散布、その10日後にカメムシを対象とした薬剤をドローンで散布していたという根本さん。本田散布だけでなく、箱処理のタイミングでも紋枯病の密度を抑えていく必要があると実感したのだそうだ。

「うちの圃場はいもち病の剤を本田散布しているので、いもち病対象の成分が入った箱処理剤は要らない。だから、害虫と紋枯病対象の2成分剤であるアレスモンガレス箱粒剤を選びました。また、新規殺虫成分であるということと、他県での試験成績も非常に優秀だったことも採用の決め手の一つです」。

播種時処理で手間が省け、びっくりするほど紋枯病を抑え

アレスモンガレス箱粒剤
アレスモンガレス箱粒剤

根本さんは今年、ふさこがねをはじめとする水稲3品種で、播種時にアレスモンガレス箱粒剤を播種同時施薬機で処理。水稲除草剤では初期剤との体系で田植え2週間後にゼータジャガージャンボを散布した。

「今年は千葉県域全体で紋枯病の発生が比較的少なかったということもありましたが、びっくりするほど出なかった。以前と比べてホントに少なくなったという印象です。播種時の残効が長く続いていたので、今年は穂揃い期の紋枯病の本田防除もやらずに済みました」と根本さん。

害虫防除という点では、従来使っていた殺虫成分のみの箱処理剤と同等の効果で、しっかりと初期害虫を抑えたのだそうだ。また、水稲除草剤のゼータジャガージャンボについては、「残効が長く、中干しまで雑草をしっかり抑えてくれたのが印象的」と語ってくれた。

結果は反収1俵増に。品質も上々

アレスモンガレス箱粒剤は「特栽米にもおすすめ」と話す
アレスモンガレス箱粒剤は「特栽米にもおすすめ」と話す

紋枯病が多発した昨年のふさこがねの反収は9.8俵で、今年は10.7俵。

「今年は全量1等米だったし、ふさこがねは反収が1俵アップしたから、すごく費用対効果がよかったです。うちの水稲は16haあるから、計算すると新品のドローンが1機買えちゃうぐらい儲かったことになりますね(笑)」。

アレスモンガレス箱粒剤をすすめるとしたら、どんな生産者に勧めたいかを聞いてみた。

「紋枯病に困っていて、しっかり予防したいという方にぴったりの箱処理剤です。また、殺虫成分は1成分でとても幅広い害虫をカバーしているので、農薬の使用成分数が制限された特別栽培米で使用すれば、水稲除草剤や本田防除の成分数に余裕ができます。特にウンカ等で困っている西日本方面の特別栽培米には有利なのではないでしょうか」。

柔軟な商品選択ができるのも、
アレスシリーズのメリット

取材当日、根本さんから2023年産新米コシヒカリの玄米をお土産にいただいた。翌日、コイン精米機で精米したお米を晩ごはんとして食卓に。米粒が立っていてツヤツヤピカピカの根本米は、ほんのり甘みがある絶品だった
取材当日、根本さんから2023年産新米コシヒカリの玄米をお土産にいただいた。翌日、コイン精米機で精米したお米を晩ごはんとして食卓に。米粒が立っていてツヤツヤピカピカの『根本米』は、ほんのり甘みがある絶品だった

例年は、いもち病の出やすい圃場に対して、穂揃い期にいもち病対象薬剤をドローン散布していた根本さんだが、今年はいささか事情が異なっていたようだ。

「いもち病は本田散布するから、箱処理剤はいもち剤を抜いたアレスモンガレス箱粒剤を選んだわけですが、実は、今年は一部の圃場ですごく早い時期から、いもち病が出てしまいまして(笑)。それで、あわてて穂揃い期よりも早いタイミングでいもち剤だけドローン散布しに行ったんです」。

根本さんは16haの稲作のほか、70haのドローン受託防除も請け負っている。受託防除で多忙な時期の合間を縫って自分の圃場の本田防除を行っているそうで、さすがに今年はてんてこまいだった、と振り返る。

「来年は、いもち剤も入ったスタウトアレスモンガレス箱粒剤を使ってみたいと考えています。そうすれば、今年みたいに慌てることもないはず。防除対象により柔軟に商品選びができる点も、アレスシリーズのいいところですね」。

水稲50ha以上の大規模化を目指して…

少年のような笑顔で夢を語る根本さん
少年のような笑顔で夢を語る根本さん

大規模化に向けた根本さんの計画は着々と進行中だ。水稲面積は50ha以上を目標としているという。

「大学時代の友人をメンバーに迎える予定です。県内外の学生寮にお米を販売するというアイデアもあって、プロの道をめざす野球少年たちの食をサポートしてあげられたら、農家冥利に尽きますね」。

今後のビジョンをうれしそうに語る根本さん。そこにはプロという夢を持った野球少年時代の素顔があった。

今回ご紹介した製品

アレスモンガレス箱粒剤
アレスモンガレス箱粒剤
アレスモンガレス箱粒剤の製品情報は
こちらから
ゼータジャガージャンボ
ゼータジャガージャンボ
ゼータジャガージャンボの製品情報は
こちらから

「アレスモンガレス箱粒剤」以外のアレスシリーズの製品もご覧ください。

アレス箱粒剤
アレスモンガレス箱粒剤
アレス箱粒剤の製品情報は
こちらから
スタウトアレス箱粒剤
スタウトアレス箱粒剤
スタウトアレス箱粒剤の製品情報は
こちらから
スタウトアレスモンガレス箱粒剤
スタウトアレスモンガレス箱粒剤
スタウトアレスモンガレス箱粒剤の製品情報は
こちらから
TOP